18日、北海道八雲町で、都市間バスとトラックが正面衝突し、5人が死亡した事故で、バスの乗客の1人が取材に応じ、事故直後の様子を語りました。

 「急ブレーキにしては強烈だなと思ったんですけど、僕はもうその時、顔も打ち、眼鏡も飛んでいて、状況が全然把握できなかった」

8針縫う傷を負った乗客

 大阪から観光で訪れていたという男性は、バスの最後尾の左側の座席にいて、額を8針縫うけがをしました。

 「いきなり止まって、乗客の中には席に挟まっている人もいました。やっぱりパニックになりますよね。そこから冷静な人が110番して、誰か救急車を呼べますかとか、乗客が分担してやりました」

事故現場(18日、北海道八雲町)

 衝突の弾みで、バスの運転手は3列目の座席付近まで飛ばされ、バスにめり込んだトラックの運転席が見えたと言います。

 「相手の運転席がバスの中から見えているというか、合体しているような感じ。ハンドルが見えていたと思う」

事故現場(18日、北海道八雲町)

 また男性は、札幌から函館に向かっていたバスは丁寧な運転だったという印象を持っていました。

 「バス自体はめっちゃ丁寧な運転だったので、結構寝ていた人が多いみたい」

事故現場(18日、北海道八雲町)

 当時バスは64歳の男性が運転し、男女15人の乗客が乗っていました。そしてバスの運転手は意識がなかったため、この男性がバス会社に連絡したと言います。

 「まともに会話できる人は10人くらいですかね、私はまだましな方ですから」
 
 警察は、付近を走る車のドライブレコーダーの記録などから、65歳の男性が運転していたトラックが反対車線にはみ出したと見て、業務上過失致死傷の疑いも視野も、調べています。