黄砂とは
黄砂現象とはユーラシア大陸の、主にゴビ砂漠の砂漠域などから強風によって巻きあげられた大量の砂やちりが、上空の風によって運ばれ、だんだん地上付近まで降りてくる現象のことをいいます。日本においては、雪がとけた春先に発生することが多いと言われていますので、まさに今時期は黄砂が飛んで来やすい時期と言えます。
黄砂の範囲
今回は全国的に黄砂の影響を受けていて、特に北日本で濃度が濃くなるという予測がでています。12日朝は北海道でも広く雨が降りましたが、12日はサハリン付近の低気圧から伸びる長い前線が日本列島を通過していきました。この前線の後ろ側に黄砂が控えていて、全国的に黄砂の影響を受けていますが、低気圧に近い北側の地域で比較的黄砂の量も多くなってしまったのではないかと考えられます。
このあと北海道はどうなる?
12日午後2時までに、すでに福岡と広島の気象台で黄砂が観測されています。札幌でも12日夕方、観測されました。11日から空が霞んでいたというお声も聞きますが、12日はこのあとさらに濃い濃度の黄砂が地上付近まで影響を及ぼすということになってきます。道内も西からだんだん黄砂によって見通しが悪くなってきています。
現在、稚内、留萌、道南の江差、函館などでは見通しがいつもの半分くらいの10キロ前後しかない状態です。このあと12日夕方には道南からさらに黄砂の濃度が高くなり、12日夜から13日午前中くらいにかけては全道的に、黄砂の飛散量が多くなる予想です。札幌に関しては12日夜から13日早朝がピークです。全道的にお休みの時間帯にピークを迎える所が多くなりそうです。







洗濯物は部屋干しに、アレルギーの方は花粉症と同じ対策を
・12日と13日は、洗濯物は外に干さずに、部屋干しにする
・そして車や自転車なども汚れてしまうので、車庫に入れたり自転車にはカバーをつけたりなどの対策ができたら最適です。また黄砂によって汚れてしまった車の洗車のしかたに要注意です。日本にまで飛んでくる黄砂というのは大変粒が小さいのですが、その小さなつぶは石のように固かったり、金属が含まれている可能性もありますので、汚れたボディをいきなり拭いてしまうと、クルマの塗装にキズを付けてしまうことになります。指でこするのも危険です。まずは水をたっぷりとかけて黄砂を流すことがポイントとなります。大事な車に傷をつけないようにお気を付けください。
また、黄砂によって見通しが悪くなるおそれもあります。見通しが5キロ未満になると交通障害が発生するおそれもあります。特に12日夜から13日にかけては車の運転にもお気を付けください。
・また、黄砂アレルギーという方は、マスクはもちろんですが、眼鏡やサングラスを着用し、可能な限り地上を歩かない、花粉症と同じような対策が効果的かと思います。
黄砂のピークは13日までとみられますが、その後も空気中には微量の黄砂が漂っている可能性があります。
次の雨は土日。全道的に傘の出番となりますので、その雨が黄砂を洗い流してくれそうです。
(HBCウェザーセンター)