冷暖房なしで164日。勾留は自白を迫る“人質”になる
2つ目に驚いたのは、勾留がいかに簡単に行われるかということです。
逮捕翌日、手錠と腰縄をつけられて裁判所へ連れて行かれました。
裁判官に「否認していますね」と聞かれて「はい」と答えたところで、その場は終わりました。おそらく1分ほどの出来事でした。
拘置所にいる間、私はふと気づきました。裁判を受ける前から、もう罰を受けているのだと。
私は公務員でしたから職を失う心配はありませんでしたし、子どもたちも成人していました。健康上の問題もありませんでした。
それでも、冷暖房のない拘置所で冬を迎える不安は相当なものでした。
もし自営業であれば、介護する家族がいれば、幼い子どもがいれば?
勾留は自白を迫るための人質になり得るのだということを、身をもって知りました。







