北海道コンサドーレ札幌、深井一希。
赤黒一筋22年、不屈の男が29日、現役ラストマッチを迎えます。
幾度の大ケガを乗り越えたサッカー人生。
多くの刺激をと勇気を与えた仲間たちの思い。
背番号「8」の生きざまです。

「悔しい思いもしましたけど、自分の中では最大限やり切った、最高のサッカー人生だったと思います」

9月の引退発表で、そう言い切った札幌・東区出身、深井一希。


小学4年からコンサドーレ一筋!
年代別の日本代表にも選出されるなど「赤黒の逸材」として注目を集めていました。

しかし、期待された未来はケガとの闘いの日々でした。

プロ入り後一度でも選手生命が危ぶまれる、「前十字靭帯断裂」など、両ひざ合わせ、5度の手術を経験…。

引退発表後のHBCのインタビューでは、素直な胸の内を明かしました。

深井一希(9月)
「今はめちゃめちゃすっきりしている。ほんと、あまり言いたくないが、やめたくて仕方ないくらいというか、やめたいというか、もうできる足じゃないというのは自分でわかっている」

コンサドーレの歴史を語るには不可欠な存在でした。

サポーター・10代男性
「乗り越えられてすごいと思っていたし、ちょっと寂しい」

サポーター・50代男性
「今までつらい経験ことごとく克服してきた姿が、私の人生においても励みになっています」

サポーター・20代女性
「自分も頑張ろうって思えるような存在でした」

宮澤裕樹
「思い入れ深い選手の1人ではあるので、指導者でこのチームを勝たせる大きな夢があるので、それに向かってまた頑張ってくれると思いますし、応援したいなと思います」

中村桐耶
「簡単そうで目立たないように見えるけど、一番難しいプレーしているんじゃないか。勉強させてもらっています」

高嶺朋樹
「サッカー選手として色んなことを教えてもらい今の自分につながっている。楽しんで終わってほしいし、手助けができるようにチームが勝てるようにやっていきたい」

荒野拓馬
「彼の分もしっかりまだまだ現役でやるので意思を継いで頑張りたい」

大和ハウス プレミストドーム・28日

ラストゲーム前日も、変わらず練習に励む姿がありました。

仲間のために、サポーターのために、家族のために、自分のために、そして、勝つために。

深井一希は29日、最後のピッチに立ちます。

深井一希
「自分としてももう覚悟決めて、どれだけ痛みがあろうとも最後までやりきろうっていう風に戦ってきた、いやもう勝つことしか考えてないです」