《札幌市内の看板数と事故件数》

 札幌市には、以前から屋外広告物に関する条例があり、小規模なものを除いて、看板を設置するには、許可申請を義務づけてきました。

2015年の事故をきっかけに、1年または3年ごとに許可の更新が必要になり、その際に、点検結果の提出が義務となっています。

2024年度の時点で、市が許可を出した看板は約2800件。このうち市に報告があった看板落下事故の件数は、2015年度からの10年で21件。この中には人身事故も含まれています。

事故を防ぐために、設置者はどうすれば良いのか。金属の腐食に詳しい北海道科学大学の齋藤繁教授に伺いました。

とにかく、こまめに点検をする。

 見た目で部品の色が変わっていたり、錆びていたりしたら、すでに腐食が進んでいる証拠です。交換や補修などの対策を。

一方で、腐食は「目で見えない

 部分や見えにくい部分で進んでいるケース」が多いため、目視だけではなく専門業者に点検を依頼し、判断に応じて補修や撤去の判断を。

齋藤教授によると、道内は、気温差が大きく積雪も多く、金属にとってはシビアで腐食が進みやすい環境と説明しています。

この週末は低気圧の影響で風が強まるおそれがあります。看板の設置者には、適切な管理に努めてもらいたいと思います。