■ヒグマによる死亡事故は後を絶たず…
《2023年5月・幌加内町朱鞠内湖》
北海道幌加内町の朱鞠内湖の湖畔で、釣りをしていた54歳の男性がクマに襲われ死亡しました。
当時、男性は釣りに出かけたまま行方不明になっていて、朱鞠内湖の湖畔で人の遺体の一部が見つかりました。
付近では、オスのクマ1頭が駆除され、胃の内容物から行方不明だった男性のDNA型を検出。
死因はクマに襲われたことによる「全身多発外傷」でした。
《2023年11月福島町大千軒岳》
北海道福島町の大千軒岳で、北海道大学水産学部4年生の男子大学生が遺体で見つかり、近くでは体長125センチのクマ1頭が死んでいました。
警察は、回収したクマの胃の内容物についてDNA鑑定を行った結果、男子大学生のDNA型と一致しました。
死因は、全身に激しい損傷を受けたことによる「出血性ショック」でした。
男子大学生の近くで死んでいたクマには、刺し傷がありました。
現場付近では、事故の直前、登山中の消防士3人もクマに襲われ2人がけがをしていて、その際、1人がナイフでクマの首などを刺して撃退していました。
この首の刺し傷が気管、大動脈まで達し、致命傷になっていたことがわかっています。
《2024年10月厚沢部町》

北海道厚沢部町の山林で、70代のハンターの男性が死亡しているのが見つかりました。
男性は箱わなを確認するため1人で山林に入ったあと、行方がわからなくなっていましたが、捜索に向かった別のハンターが山林で男性を見つけ、その場で死亡が確認されました。
男性の顔にはクマにひっかかれた傷があり、そばには男性の猟銃が落ちていました。
《2025年7月福島町》
北海道福島町で、52歳の新聞配達員の男性がクマに襲われ死亡しました。
クマの体長は1.5メートルほどで、男性の全身には爪痕があったほか、腹に噛まれた痕がありました。
襲われる瞬間を目撃した男性は、HBCの取材に以下のように話しています。
「玄関のドアを開けたら、目の前でクマが人間の上に覆いかぶさるような状態が見えて、すぐに声を出して追い払おうとしたが、逃げようともしない」
「警察に連絡して、それが時間的にどれくらいかわからないが、そのうちにクマが人間を引きずって、藪の方向に逃げていった」
1週間後、現場から800メートル離れた住宅街でクマ1頭が駆除されました。
北海道立総合研究機構(道総研)がDNAを調べたところ、駆除されたクマは男性を襲ったクマと判明。
さらに、このクマは、2021年7月に同じ福島町で77歳の女性を襲って死亡させたクマと同じ個体だったことがわかりました。
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