今年7月に北海道福島町で起きたヒグマによる死亡事故は、私たちに大きな衝撃を与えました。防ぐことは、できなかったのか?

鳥獣対策の専門家と現場を取材すると、予兆と住宅街に潜む危険が見えてきました。

■現場近くの草やぶと強い執着心

福島町三岳地区。

札幌市を拠点にハンターとしても活動する鳥獣対策コンサルタントの石名坂豪さんと事故が起きた現場にやってきました。

麻原衣桜 記者
「住宅が並んでいて、その向かいにあるこの場所で佐藤さんがご遺体で発見された草地です。まずここでまさに向かいの住宅で、クマに襲われてそのまま引きずられていってっていう、この状況見て、まずどう思われますか?」

野生動物被害対策クリニック北海道 石名坂豪さん
「山見えていますけど、結構離れてる。夜とはいえ、クマがここまで家の間に入り込んでいる状況というのが、なかなか通常は取らない行動」


石名坂さんも、クマが住宅街の奥深くまで入っていた事実に驚きを隠せませんでした。

野生動物被害対策クリニック北海道 石名坂豪 代表
「ここに夜とはいえクマがいたというのが、日常的に起こることではない」