(中西信吾講師)
「向けちゃダメ!ガッて引いていいよ」
(3年生の山田リタさん)
「前ハミが効いていない感じなので危ない」
(小林忍教諭)
「馬が慣れていない分興奮気味だったがよく生徒は持ちこたえた」
静内農業高校が育成した奏叶には、競りの参加者も興味津々です。

(競りの参加者)
「気になったのでどうしても見たくて、競りには参加しようと思っています」
「これから成長しそうないい馬体をしている」
生徒たちは奏叶を懸命に落ち着かせ、競りの参加者の評価も上々。そうした中、いよいよ競りが始まりました。競りで馬を見せる引き手を務めるのは3年生の阿部天馬さんです。

(競りのアナウンス)
「今年も静内農業高校の生産馬が登場してきました」
「13名の3年生未来のホースマン、ホースウーマンたちが育て上げた愛馬、一声お願いします。いかがでしょう?正面のお客様500万円!左手520万!」
秦叶の競りは高値の500万円からスタートし、どんどん値が上がり生徒たちは思わず顔を見合わせます。
(競り会場でのやり取り)
「670万」
「じゃあ700万円!」
「ラストコール700の上ございませんか?700万円です」
(3年生の平野圭祐さん)
「よし!」
落札額は700万円。静内農業高校で歴代2番目となる高額での落札です。手綱を引いていた阿部さんは奏叶の首に手を添えてたたえます。競り落としたのは重賞を制した馬も輩出している地元の名門牧場「ミルファーム」です。

(ミルファーム清水敏社長)
「静内農業高校の馬に(700万円を)使ってもばちは当たらないかなと」
(3年生の平野圭祐さん)
「手入れもしっかりしたので一番輝いていた瞬間かなと」
(3年生の阿部天馬さん)
「今後も馬に関わって仕事に就くと思うがそこで今回の経験を生かして頑張っていきたい」