半世紀前の結婚式がよみがえりました。およそ50年前、差別や偏見が強かった時代に、アイヌ古来の方法で結婚式を挙げた女性がいます。当時の記録と記憶から、現代のアイヌ差別を考えます。
北海道胆振地方東部の山間に位置する、むかわ町穂別。

このマチで一人暮らしをしている、小山妙子(こやま・たえこ)さん。1940年に生まれた84歳のアイヌ女性です。

(妙子さんはいつもの?)
「コーヒー」
(あ、コーヒー?ココアじゃないの?)(これお砂糖入っていないけど大丈夫?)
「いいわ、後で家帰ってから砂糖なめるから」
この日は、高齢者やケアマネージャーらが集まってのお茶会。いつも軽妙なジョークで周囲を笑わせる小山さんは、ムードメーカーです。