家具固定のポイントは? スペシャリストに聞く
これまで900軒以上の住宅で家具の固定を行ってきた、ボランティアの福島謙二さん。玄関までの動線を確保することが大切だと話します。
(家具転倒防止ボランティア・福島謙二さん)
「奥さんがキッチンで食事の支度をしている時に地震が起きたら、怖くてこういう(動けない)状態に。冷蔵庫が倒れると動線が隠れてしまう。こういった家だと冷蔵庫は固定した方がいい」


避難経路を確保するためだけでなく、中の食品を守るためにも冷蔵庫は金具とベルトでしっかり固定します。さらに。
(家具転倒防止ボランティア・福島謙二さん)
「前に傾いているのが普通の家具。地震が起こるとガタガタして(倒れる)」
動きやすい食器棚は下に滑り止めのシートを差し込み、壁にぴったりくっつけることで倒れにくくなります。また、棚の中は上の方に軽いもの下の方に重いものを入れて重心を下げることも効果的だといいます。

(家具転倒防止ボランティア・福島謙二さん)
「電子レンジは大きな地震の時は、倒れるだけじゃなく飛んでくる」
レンジや炊飯器は、市販の滑り止めを取り付けるだけでも落下するリスクを大幅に減らすことができるといいます。
そして、寝室のタンスには特に注意が必要です。

(家具転倒防止ボランティア・福島謙二さん)
「家具(タンス)が倒れると、どこに寝ていてもやばい。この家具は本来はローボード(低い棚)の方がいいし、ない方がいい。場所がないなら、この家具は完璧に動かないようにした方がいい」
こうした大型の家具は、固定を怠れば命を奪う「凶器」となることが今回の震災で改めて証明されました。福島さんは、被災地で起きたことは決して「ひと事」ではないと訴えます。

(家具転倒防止ボランティア・福島謙二さん)
「自分だったらこんな地震が起きたらどうするか“自分ごと”にしてもらって、自分が家でできること、何ができるのかを考えてほしい」










