厄を一手に担う「心男(しんおとこ)」

宝光院の「はだか祭」が現在の形になったのは戦後から。
先々代の住職が中心となり、戦争で疲弊した町を盛り立てようと「1年の厄払い」ができる祭りとして連綿と続いてきました。
そんな祭りで、はだか男たちの厄を一手に担うのが「心男(しんおとこ)」です。
(心男 高嶋泰道さん)
「緊張と不安と興奮が入り交じっている」
(心男の経験者)
「なるようになる」
「心男」は毎年、過去の心男経験者たちから任命されます。

はだか男たちは酒で清められた「心男」に触れることで厄を落とすことができる一方、その厄を全て受け止める心男は寺にまつられている「ひだりめ不動尊」の力で1年間守られます。
そして、いよいよ祭りはフィナーレの俵に入った木製の剣を奪い合う「福徳利剣木授与(ふくとくりけんぼくじゅよ)」へ。

剣を取れば一年間、福を得られるとされています。
見事に剣を取った参加者は…。
(若山剛弥さん)
「まだ手が震えてて…。ことしの厄はなくなりました。あとは突っ走るだけ」
岐阜県大垣市でも行われる「はだか祭」。
これからも厄を落とす、地域のお祭りとして受け継がれていきます。