2021年、環境省の調査で全国21か所の河川や地下水から、安全とされる数値を超える「PFAS(ピーファス)」という化学物質が検出されました。

そのうちの1か所、愛知県豊山町では、市民団体が住民の血液検査を行いました。
自然界には存在しないはずのPFAS、いったいどこから広がったのでしょうか。

水や油をはじき、フライパンのコーティングなどにも使われてきた「PFAS」。

1950年ごろにアメリカで作られ、以前は永遠の化学物質=フォーエバーケミカルと呼ばれていましたが、人体への有害性が指摘されるようになり、このうち特に毒性が強いとされる「PFOS(ピーフォス)」や「PFOA(ピーフォア)」は、商品の製造や輸入などが禁止されています。

(横山朋未記者)
「こちらの豊山配水場では高濃度の有機フッ素化合物が検出され、2年前から配水が停止されています」

豊山町の豊場地区などに水道水を送る豊山配水場。
2021年3月、この配水場の地下水からPFASが検出されました。

国が安全と定める数値は1リットルあたり50ナノグラムですが、ここではその3倍以上、175ナノグラムが検出されたのです。

いったいどこから来たのか原因はわかっていませんが、配水場を管理する北名古屋水道企業団は、すぐに配水をストップ。

その後、豊場地区へは、別の配水場から水道水を送っています。