大気中の「水蒸気」が増えている
大気中には、まるで川のように流れる水蒸気の帯「大気の川」が存在し、これが線状降水帯が発生する一つの要因と考えられています。
この「大気の川」を航空機を使って上空から観測することに国内で初めて成功した、名古屋大学宇宙地球環境研究所の坪木和久教授に話を聞きました。

(名古屋大学 宇宙地球環境研究所 坪木和久教授)
「“強い雨”が近年増えてきている」
坪木教授によると、過去数十年のデータを分析した結果、日本では1時間あたり80ミリを超える「猛烈な雨」が年々増加しているといいます。
その原因が…。
(名古屋大学 宇宙地球環境研究所 坪木和久教授)
「(大気中の)水蒸気が増えていることが観測から示されている。地球温暖化に伴って気温が少しずつ高くなっている。それに伴い、水蒸気も増えて強い雨が降りやすくなっている」
地球温暖化の影響で日本周辺の海水温も高くなり…。
日本に近づく台風の勢力がより強くなるほか、大気中の水蒸気も増えて、線状降水帯がより多く発生する傾向にあるとのこと。

では、これからの7月8月、1か月前のような豪雨が再び東海地方を襲うことはあるのでしょうか、この人は?
(桜沢信司気象予報士 )
「7月の雨量は平年並みか多い予想。例年7月というと梅雨末期の大雨が心配。ことしは例年以上に大雨に注意が必要な年になりそう。8月になってもエルニーニョ現象の影響で、湿った空気が流れ込みやすい状態が続きそう。梅雨明けした後の8月も、雨の情報には注意が必要」
7月8月も、1か月前のような豪雨災害が起きる可能性は大いにありそうです。

いつ起きてもおかしくない豪雨災害。どう備えればよいのでしょうか?










