実は昔、近畿地方一帯でよく見られた風習だった
三重県尾鷲市須賀利町に伝わる「マスカケイワイ」の風習。民家の玄関先に「黒い手形」がたくさん貼られています。この珍しい風習は、いつ始まったのでしょうか?
(地元の人)「孝之(よしゆき)さん」
Q.いらっしゃる? 「おると思うけど」

手形の中でも長老の男性を尋ねてみると…
(世古孝之さん(93))
「わしもなぜ貼るようになったのか、理由は知らんのやけど…」

その後も聞き込みを続けましたが、詳しい理由を知る人は見つかりませんでした。そこで、尾鷲市の教育委員会に聞いてみると。
(尾鷲市教育委員会 郷土室担当 脇田大輔さん)
「昔は近畿地方一帯でよく見られた風習。88歳=米寿を迎えた人の手形をとって玄関先に貼り付けておくことで、厄除けと同時に長寿にあやかるという意味も込められていた」

かつては近畿地方一帯で広く行われていたというこの風習。時代と共に多くの地域でなくなりつつある中、今も盛んに行われているのが、須賀利町ということでした。


「若い人はおらん」でも…できる限り存続させたい“珍風習”
世古孝之さん(93)「若い人がおらん」
Q.風習は廃れていく? 「若い人は知らないだろうね。若い人はおらん」

尾鷲市の小さな集落に残る不思議な風習。町の人はできる限り存続させたいと話しています。


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