アメリカで新しい塗り薬を開発 国内でも承認
今は根本的な治療法がない「表皮水疱症」ですが、ことし7月、新たな動きがありました。アメリカで新しい塗り薬が開発され、承認されたのです。
(Krystal Biotech Japan 金子博明さん)
「塗り薬ではあるものの、遺伝子治療の薬で、ウイルスベクター製品です。傷を完全に塞ぐというところがこの製品の目的」

「バイジュベックゲル」というこの新しい塗り薬は、タンパク質を設計する遺伝子を患者の細胞に送り届けることで、必要な皮膚のタンパク質を作り出し傷を治す仕組みです。アメリカでの治験では、半年間投与すると、7割の患者で傷が治る効果が確認されています。
(Krystal Biotech Japan 金子博明さん)
「アメリカでも在宅投与が認められている。投与頻度に関しては、週に1回傷の部分に投与していただく」
日本でも承認され、近く販売が始まります。

(Krystal Biotech Japan 笠本浩社長)
「希少疾患の中でも表皮水疱症の患者さんの、痛みや苦痛のレベルは尋常じゃないと思って、これをなんとか助けないといけない」
柊くんの表皮水疱症はこの薬を使える型で、11月以降には治療を始められると、母・光希さんも期待を寄せます。
(母・光希さん)
「痛みもなく塗っていくだけなので、すごく手軽で、うちは(薬が使える)栄養障害型なので、ラッキーと思いました」