廃墟に潜入!ひっそり佇むキャバレー

続いて、柳ヶ瀬を長年支えたお店を紹介したいと言う鹿取さん。

(道マニア・鹿取茂雄さん)
「繊維問屋街と共に栄えていた時代の名残が、キャバレー『ムーランルージュ』。これが柳ヶ瀬に残っている唯一のキャバレー跡」

西柳ヶ瀬のメイン通りに面し、バブル期には40人ほどのホステスが在籍して、大いに繁盛していたそう。今回は特別に、廃墟となったキャバレー跡に入らせてもらいます。

店内には、家具や小物がそのままの状態に。メインホールには、お酒のボトルやたばこの吸いがら、煌びやかな装飾が今も残ります。また、ロッカールームには制服や私物と思われるものも。壁にかけられている2019年10月のままのカレンダーが、物悲しさを語っています。

(道マニア・鹿取茂雄さん)
「昼間は問屋街でたくさん儲かった人、問屋街に買い付けにきた人が、夜になると柳ヶ瀬で遊ぶという好循環が生まれていた」

長きにわたって繊維問屋街と共に発展してきた柳ヶ瀬は、2つの町の相乗効果により、岐阜の経済は爆発的に成長。しかし、バブル崩壊後に繊維産業が衰退し、柳ヶ瀬の来訪者も激減。

さらに2012年、岐阜市で開催される国体に合わせて、市が柳ヶ瀬の浄化作戦を敢行。
これにより性風俗店が一掃され、一気に来訪者が減少し、飲み屋など夜のお店が次々に閉店していくことに。

さらに新型コロナが追い打ちをかけ、「ムーランルージュ」は朝のモーニング営業へと転化したものの、約4年前に廃業することとなりました。