11月9日衝撃のニュースが入りました。赤い缶に入った伝統のサクマ式ドロップスで知られる「佐久間製菓」が、来年1月に廃業することに。
お菓子界の不朽の名作。赤色の缶に入ったサクマ式ドロップス。
ブドウやオレンジなど8つの味が楽しめます。しかし製造する「佐久間製菓」が来年1月に自主廃業することに。
佐久間製菓によるとサクマ式ドロップスの製造は12月停止し、会社は来年1月20日に自主廃業の予定です。
(佐久間製菓 横倉信夫社長)
「辛いです。苦渋の決断ではあるがこのまま進んでしまい、人に迷惑をかけるのは本意ではない」
急激な円安を背景に、砂糖などの原材料費やエネルギー価格の高騰に加え、新型コロナで販売が減少。採算が取れなくなったとのこと。
佐久間製菓は、1908年にそれまではイギリスから輸入していたドロップを初めて国産化し、サクマ式ドロップスは114年に渡って親しまれてきました。
アニメ映画「火垂るの墓」では主人公の妹がドロップの缶に入れて水を飲むシーンが知られています。
なお、緑色の缶に入った「サクマドロップス」を販売する「サクマ製菓」は別の会社で今後も製造を続けるということです。
名古屋市西区の「菓子問屋たつや」。店内には昔懐かしい駄菓子の数々。その中に…ありました!「サクマ式ドロップス」です。
(菓子問屋たつや 近藤雅彦さん)
「さびしいの一言。なかなか今の時代は厳しいですけど、残っていってほしいなと正直思いますよね。缶が良いですよね。もうないですよねこういうのは」

廃業の報道を受け、きのうは「サクマ式ドロップス」を買い求める人も…
(客)
「スーパーにも売ってない。(探しに?)そう」
また、ネットオークションなどには定価を大きく上回る価格で「サクマ式ドロップス」が出品される事態に。
定価は75グラム入りが162円。115グラム入りが216円ですが、オークションでは一つ1000円で取引されているものも。
お菓子業界への厳しい風…
調査会社によると10月の企業の倒産件数は594件。中でも食品製造業の倒産は去年の4倍以上に急増しています。