円安が止まりません。1ドル140円台は、24年前=1998年の水準まで、円の価値が下がったということです。年明けから25円以上も急激に進んだ円安。街では10万円得した人も…影響を聞きました。

名古屋市中区の外貨を扱う店には、2日もドルを円に変えようという人がやって来ました。

(60代 音楽家)
「140円ついたら両替しようと思っていた。860ドル。きょうは来なきゃと思いました」

「860ドル」を持ってやってきた、音楽家の男性。3年ほど前に円をドルに替えたまま持っていたのですが、円安が進んだ今、再び円に戻してみようというのです。


(店員)
「11万7897円が換算額になる」

円に引き換えると11万7897円。およそ2万3000円増えていました。

(60代 音楽家)
「満足です」  

こちらの40代主婦は、2720ドル持ってきました。

(40代 主婦)
「なかなか海外も行けないので、差額を自分へのご褒美しようかと思って、いい靴がほしいです」

ドルに引き換えた2008年は、1ドル99円。当時はおよそ27万円でしたが、2日は。


(店員)
「2720ドル日本円に両替です。37万2884円の換算額になります」

約10万円増えました。

(40代 主婦)
「来てよかった。いい靴を買っておつりは貯金」


しかし、急激な「円安」による、値上げの波は、深刻です。

名古屋市中区にあるフルーツショップセリーヌ御園展。店内には、スイーツが食べられるカフェが併設されています。人気は、フルーツをのせたパフェですが…。



(記者) 
「13種類のフルーツをふんだんに使ったパフェ。以前までは外国産のグレープフルーツが使われていましたが、円安の影響を受けて、今は国産のブドウに替わっています」

しかし、この人気のパフェも、急激な円安で…


(フルーツショップセリーヌ 小橋ひろ子オーナー) 
「オレンジやグレープフルーツなどの輸入品が、すごく値上がりしてしまったので、2つメニューに入れていたものを、(オレンジかグレープフルーツどちらか)ひとつにしてみたり」

円の価値が下がった分、輸入品のフルーツの値段が高騰しているというのです。


(フルーツショップセリーヌ 小橋ひろ子オーナー) 
「オレンジ、今はオーストラリア産だが、アメリカ産だったときには値上がりがすごかったので店頭に並べるのを止めました」

以前は店頭販売していた外国産オレンジは、2か月前からはカフェのスイーツで使う分だけを仕入れています。

(フルーツショップセリーヌ 小橋ひろ子オーナー) 
「頑張って価格は維持したいなと思います。値上げが何回も続いてしまうと、うちも考えないといけない」