■ITジャーナリストも警鐘「生活範囲が筒抜け!」


SNS事情に詳しい専門家・三上洋さんは、この【位置情報共有アプリ】についてこう指摘する。

「自宅・会社・学校へのルートなど詳しい生活範囲が筒抜けになる。そのあと、つきまといやストーカーに発展することも。自宅へ帰るとき(GPSの)設定をオフにすることで、ある程度自分の位置情報を守れる」

■注意【位置情報共有アプリ】でがんじがらめの2人

互いの親の目を盗んで好きな女性とどう連絡をつけて会うのか?家の固定電話にかけてどう相手に電話口まで来てもらい会う約束をとりつけるのか…というのが携帯電話がない時代に大変に苦心した筆者らの世代。

好きな人に連絡することがひとつのハードルとなっていたが、適度に「探り合う」「慮る」中で燃え上がることも?あったような、なかったような…。恥ずかしながらその記憶はある。

いま、なぜ若い世代が【位置情報共有アプリ】でがんじがらめになる必要があるのか…。「共有」という言葉が会話の色んな場面でやたら飛び出してくるこの時代、それが耳につき、煩わしく思う人はいないのだろうか。老いも若きも流行り言葉のように「共有」「共有」と盛んに口にするようになった。

防犯上の【位置情報共有アプリ】の機能に頼ることを否定するものではない。しかし、スマホという“打ち出の小づち”が、身の危険につながった今回の一件は見過ごせない。

また、【位置情報共有アプリ】に否定的な若い人たちも少なからずいることも記者らに教えてもらった。しかし…

老婆心ながら、たまには彼と彼女で不便さの共有もあってもいいのでは?と…

CBCテレビ 報道部 大園康志