“紅麹”には迅速に対応した国…“新型コロナワクチン”の健康被害は?

ワクチンと腎疾患の関係について、日本腎臓学会は接種開始から間もない2021年に調査を行い、「IgA腎症と診断されていた人に血尿など症状の悪化が起きていた」という結果をまとめました。

しかし、腎臓内科の医師は、ワクチンとの因果関係は「分からない」と話します。

(大石アンカーマン)
「ワクチンとの因果関係は、腎臓についても分からないですか?」

(横浜市立大学 涌井広道医師)
「現時点でははっきりしたことは言えないと思う。コロナワクチンは免疫原性が強いですから、新型コロナの自然感染を模倣するような感じで、自己免疫反応が誘導されて、腎炎が悪化する可能性があるかもしれない」

国の副反応まとめでは、コロナワクチン接種後の腎臓関連の疾患は310件あまりに上り、IgA腎症などの自己免疫疾患も多く含まれています。

(60代女性)
「『ワクチンは人類を救った』という人もいますが…人類を救ったかもしれないけれど、こうなった人もいるんだよと」

(患者の会 木村代表)
「小林製薬の紅麹の原料を使ったサプリメントの健康疑いにつきまして、厚生労働省が実態調査や被害の最小化に向けて迅速に対応されている様子を拝見し、新型コロナワクチンによる健康被害への対応の違いに悲しみを感じております」

4月初めには、ワクチン後遺症の患者の会が、対応が迅速な紅麹サプリ問題との違いを訴え、原因究明や実態調査を改めて求めました。

そして4月24日、超党派の国会議員連盟がこの問題についての勉強会を開催。患者の会も参加した中、厚労省の担当者から回答が。

(厚労省 予防接種課担当者)
「『現時点では接種体制に影響を与える重大な懸念は認められない』と評価されているが、いずれにしても遷延する症状を含めて、ワクチンの安全性に関する科学的知見の収集に努めていきたい」

引き続き調べるとしながらも、「ワクチンに問題はない」というこれまでと同じ答えでした。

(患者の会 神谷副代表)
「私たち、困っているから来ています。今までの現状の対策では困っているから来ているので、どうぞ具体的な策を考えていただけたらと思っております」

約3万7000件の副反応、2193人の死者が報告された中、「問題はない」とする国…原因究明を求める患者の声はさらに強まる事になりそうです。

2024年4月25日放送 CBCテレビ「チャント!」より