捨てられたかもしれない魚が、安心できる離乳食に

魚には、体や脳の発育に欠かせないカルシウムやドコサヘキサエン酸などが含まれています。栄養価は高い一方、調理の手間や、発育に応じて食べられる魚に限りがあるため、一般的に離乳食として売られているのは、他の食材と一緒に調理したまぜご飯などが主流です。
ディーグリーンでは、魚そのもののおいしさを伝えるため、加工は最低限にとどめています。うろこを落とし、手作業で骨を抜いた魚は、水揚げからわずか3時間ほどで港の冷凍庫の中へ。ある程度の量になったら引き取って、もう一つの加工場に持っていきます。

最後の工程を担当するのは、三重県尾鷲市在住の黒次美さん。市内で鮮魚店を営む両親のもとで育ち、幼少期から魚を調理してきた超ベテラン主婦です。
(黒次美さん)
「骨が残ったりするから、そこに気を付けて(切り分ける)。小さい赤ちゃんが食べるので」

10センチほどにカットした魚には味付けなどはせず、身が固くなりすぎないよう気を付けて蒸していきます。皮を付けたままにするのもこだわり。こうして、年間約1トンが離乳食用に変わります。
離乳食用の魚は3種類1セット(15パック入り)で4210円(送料別)。生後5か月頃は白身魚、9か月頃からは赤身魚など、食べる子どもの発育に合わせて旬の魚を送ってもらえるのも、モグックが人気の理由です。
(ディーグリーン取締役・立花圭さん)
「食べるのは赤ちゃんですが、料理をするお母さんやお父さんに、魚っていっぱいあるんだと感じてもらいたい」
流通せず、捨てられていたかもしれない“謎の魚”が、港町から届く「安心できる離乳食」として、新たな活路を開いています。
CBCテレビ「チャント!」4月23日放送より