山陰の夏の味覚「クロマグロ」に異変が起きています。
水揚げは絶好調…のはずが、価格が高騰しています。その理由は…
「いらっしゃいませ!」威勢の良い声が響く、鳥取県米子市内の鮮魚店を訪ねました。
松江鮮魚店 松江智雄 社長
「クロマグロの仕入れ値が上がっていますので、去年に比べて1.5倍~2倍くらいまで上がっています」
今シーズンの境港のクロマグロの仕入れ価格は、去年より1.5倍から2倍も高くなっていて、その分、販売価格も苦慮していると言います。

松江鮮魚店 松江智雄 社長
「うちは特に地元のお客さんを相手にしますので、地元のお客さんの口に入るように、去年通りというわけにいかないですけど、1.2~1.3倍で価格を抑えられるように頑張っています」
ただ、品質は例年以上に良く、脂の乗りも上々だといいます。
お客さんは
「ちょっとお値段がはっても地元のものを食べたいと思います」
鳥取県水産試験場によりますと、今シーズンの境港でのクロマグロの水揚げ量は6月14日時点で415トン。
去年の同じ時期に比べて約180トン多く水揚げされていて、絶好調です。

水揚げ量が多いにも関わらず、なぜ、価格が高騰しているのでしょうか?
山陰旋網漁業協同組合 川本英文 専務
「全国的に日本全国マグロ類が不足しています。状況としては輸入のマグロが入ってこない。それと日本国内畜養のマグロがありますが、その畜養のマグロ自体が少ないということで需要が上がっています」
円安により輸入のマグロが入りづらいことなどから全国的にマグロが不足していて、境港のクロマグロも値上がりしているとのこと。
また、質の良いマグロが多く水揚げされていることも、高値となっている要因の一つです。
山陰旋網漁業協同組合 川本英文 専務
「今年は6歳7歳8歳くらいのマグロも入っていて大きいです。去年が5歳から6歳くらいのマグロだったんですが、1年経って大きくなっています」
山陰の夏の味覚「クロマグロ」。
シーズン真っただ中ですが、値段が高い状態は、しばらく続きそうです。