全国的に「和菓子」の消費量が減る中、
鳥取県琴浦町の老舗和菓子店の暖簾を受け継いだ37歳の若き6代目社長。
長年愛されてきた「ふろしきまんじゅう」の味を守ろうと、
SNSを活用した新たな取り組みを始めています。


徳島県産の和三盆糖などを練り込んだ生地と、厳選した小豆で作った自家製あんこ。

原材料にとことんこだわった山陰を代表する和菓子「ふろしきまんじゅう」です。

山本おたふく堂 山本明 社長
「原材料が、すごい絶妙な配分量というか。ちょっとでもズレたら味の何かが違ったり、
仕上がりの何かが違う。」

1868年創業の山本おたふく堂が製造・販売する「ふろしきまんじゅう」。
一度聞いたら忘れないCMソングを、街で記者が一節歌ってみると…。

記者
「やーめらーれませーん♪」
街の人
「ふろしきまんじゅう~」
「ふろしきまんじゅう~」

山陰では知名度は抜群です。

山本おたふく堂(昭和41年頃)

音 
「おはようございます。」

この日、鳥取県米子市の店舗に配達にやって来たのは、
今年3月に山本おたふく堂の6代目の社長に就任した山本明さん(37)。
自ら製造・配達を行い、取引先拡大を狙って営業にも携わっています。

山本おたふく堂 山本明 社長
「やっていることは、昔と比べてそこまで変わらないんで。でも、責任感はかなり強くなりましたね。」

近年、全国で相次ぐ老舗和菓子店の倒産。
新型コロナの影響で商品の需要が落ち込んだ上、顧客の高齢化や若者の和菓子離れによる売り上げの減少などが原因と考えられています。

その傾向は、山陰でも。

街の人(米子市)
「和菓子ですか。あまり食べないです。」
「食べないです。あんまり食べんな。」

菓子所で有名な島根県松江市ではどうでしょうか。

街の人は(松江市)
「結構食べます。わらびもちが好きですね。」
「年々生クリームとかがだめになっちゃって、あんこだと食べやすいんで、夜食べてます。」
「最近は食べてないです。洋菓子の方が好きです。」
「祖父母が一緒にいたときは結構食べてたんですけど、今はあんまり一緒にいないので、
あんまり食べないかなって。」

こうした現状を山本社長はどのようにとらえているのでしょうか。

山本おたふく堂 山本明 社長
「うーん…。和菓子から離れているというよりかは、どうなんでしょうね。自分で買って食べる習慣っていうのが今の若い世代の方にはないのかもしれないですけど。洋菓子にはちょっと勝てないかもしれない。」

これまで全国各地で行っていた実演販売もコロナの影響で消滅。

さらに…。

山本おたふく堂 山本明 社長
「悩みでいったら値上がり。原材料から資材関係から全て値上がりしている。」

和菓子離れに新型コロナ、そして原材料などの値上げ。
過酷な状況下ですが、「ふろしきまんじゅう」の「やめられません」という
コンセプトはぶれません。

山本おたふく堂 山本明 社長
「目指すところっていうのが、なぜか家にあるみたいな。素朴だけど必ず家にあったり、おじいちゃん・おばあちゃんが絶対買ってきちゃう、食卓になぜかあるみたいな。」

人々から愛される素朴な饅頭であり続けるため、原材料や価格の変更はしません。