議場にはおよそ60年間にわたる感謝の歌声が響きました。
6月から解体が始まる松江市役所旧庁舎で27日、市民を対象としたありがとうイベントが行われました。
今後、その思いは新庁舎へと受け継がれていきます。

松江市 上定昭仁 市長
「市民の皆さんにも足をたくさん運んでいただいて皆さんにも慣れ親しんでいただける愛される市役所になりたいと思っています。」

27日、松江市役所新庁舎では一部の供用開始を記念して、初めて市民が参加してのイベントが行われました。

市民の憩いの場としての利活用が期待される2階のテラス部分では、子どもたちの賑やかな声があふれていました。


松江市民
「金魚すくい。いっぱいとれた。」
「(新庁舎に)用事で来ると用事のことしか考えずに来るが今日は遊びにきて周りがよく見れて良かったと思いました。」

一方、6月から解体が始まる旧庁舎では1962年の完成から61年間の「ありがとう」を込めた記念イベントが行われました。

高校生
「結構、描きやすくて楽しいです。」

地元アーティストとおよそ80人の高校生がかつて執務室だった壁に「松江」をテーマとした花道ともいえるアート作品を描きました。

参加した高校生
「(テーマは?)松江城です。(普段なら)怒られるのでめっちゃ楽しいです。最後なので派手に」

さらに、広報室や市長応接室の壁や床には参加した市民が思い思いのメッセージを書き込みました。

そして、これまで熱い議論が交わされてきたこの場所では・・・

地元の内中原小学校や松江市立第一中の生徒らによる最初で最後の議場コンサートです。議員席や傍聴席は満員、旧庁舎から新庁舎へ懸け橋の歌声が議場に響きわたりました。

松江一中 合唱部
「僕らの想い 届け!奇跡じゃなくていい 美しくなくていい…」

松江市民
「旧庁舎にはいろいろお世話になって何回も相談しに来たりちょっと寂しいですけど新庁舎で頑張っていただきたい」

そして、上定市長も旧庁舎への感謝を述べました。

松江市 上定昭仁 市長
「60年にわたって松江市民の人生の節目に立ち会って見届けてくれたことにお礼を言いたいし、新庁舎にその魂は引き継いで松江市民一体となって街の発展のため尽くしていきたいと思います。」