宇宙産業の創出に向け取り組んでいる鳥取県。
こうした中、鳥取県米子市出身の男性が代表を務める宇宙ベンチャー企業が、ある実証プロジェクトを始めることになりました。
衛星データを使いある問題を解決します。


20日、鳥取県の平井知事を訪ねたのは、東京に本社を置く宇宙ベンチャー企業「スペースシフト」の金本成生代表と、境港市で農園を営む河岡誠社長です。

スペースシフトでは、衛星データの解析などを行っていて、今回、このデータを用いて県内のあるものと連携するというのです。
それが・・・

スペースシフト 金本成生代表
「鳥取県内、ネギが名産ですし、ネギ畑を題材にしてこれからやっていく」

鳥取県特産の白ネギです。

金本代表は鳥取県米子市出身。
5月、米子市に衛星データ活用技術の研究開発拠点を開設します。
そして、白ネギを題材に、作物の生育状況を衛星データから把握する実証プロジェクトに取り組みます。

キャスター 木嶋雄大
「こちらが衛星データになるんですか?」
スタッフ
「はい、そうです。2016年では真っ黒ですけど、(2020年には)白く変化しています。変化しているということは、何か建物だったり植物だったりができたということを表示している」

今回用いるのは、レーダーを使うことで天候に左右されずに観測できる「SAR衛星」。
衛星データと地上のデータで白ネギの生育状況を把握し、収穫時期の予測などを行う技術を確立するのが狙いです。

スペースシフト 金本成生代表
「衛星から見た状況が地上で実際にどうなっているかという、地上での正解をたくさん集めて、それを使ってAIにたくさん正解を教えると、衛星データから正確に作物の生育状況を把握することができるようになる」

河岡社長の白ネギの圃場。
河岡社長は。収穫時期の判断だけでなく、白ネギの病気の予防も可能になれば収穫量の増加につながると期待しています。

また、就農人口が20年前と比べ6割にまで減少している鳥取県。金本代表は、農業に参入しやすい形が作れればと考えています。

スペースシフト 金本成生代表
「鳥取県でちゃんと効果が出るようであれば、全国どこでもできるという証明にもなる。若者に興味を持ってもらい、県内の農業を盛り上げていくきっかけになればと思う」

衛星データを活用して持続可能な農業を目指す。米子から新たな挑戦が始まります。