最強寒波は去り、気温が少し上がってくる中で細心の注意を払いたいのが、屋根などからの「落雪」です。
時に命を落としかねない危険をはらんでいます。


防災科学技術研究所雪氷防災研究センターが公開している動画では、屋根から落とした雪の塊が木箱を破壊する様子がうつし出されています。

この木箱、人が乗っても壊れない丈夫な木箱。これを破壊した雪の塊はさほど大きくはないのですが、重さは約30キロはあるといいます。

24日、25日と最強寒波が襲った山陰地方。
大雪により屋根には大量の雪が積もったところも。

専門家は、気温が上がってくると「落雪」に注意が必要になると話します。

防災科学技術研究所雪氷防災研究センター 中村一樹センター長
「雪がとけた水が雪の中を通って、屋根と雪の間にはいって屋根の雪が落ちやすくなるんですね」

さらに連日の積雪により、危険度が増しているといいます。

防災科学技術研究所雪氷防災研究センター 中村一樹センター長
「日中は(気温が)プラスになるんですけど、夜は冷えて0度前後になる。それを繰り返すとだんだん雪がしまって硬くなってくる。硬さによって屋根の下にいる人へのダメージがあると」

屋根からの雪が車に直撃する映像では、車の屋根はつぶれ、フロントガラスに当たると、ひびが入ってしまいました。フロントガラスは割れてしまったりすることもあるということです。

また、硬い雪でなくとも、落ちてくる雪が大量であれば、体が埋まり息ができなくなり窒息死してしまうケースもあります。

防災科学技術研究所雪氷防災研究センター 中村一樹センター長
「歩いているとき足元もですが、屋根の上のところにも気を付けて、危険な屋根の下に入らないそれが最大の対策になります」

傾斜のついた屋根からは距離を置いて歩く、近くに車を停めないなど、下ばかりではなく上にも危険があるということを意識することが大切です。

防災科学技術研究所雪氷防災研究センター 中村一樹センター長
「少しの雪でも今かなり硬くなっているので、それでもけがをしてしまったり車が傷ついてしまったりということは十分に考えられますので、たくさんの雪が屋根の上に積もってなくても十分注意していただきたい」