柔らかかった。

その柔らかかった感触、今でも忘れたくなくて、自分の足とかをね、こう触ってみて、「ああ、こんな感じあったよね」って、そのときの感触を取り戻そうと思う。

でも本当に悲しいんですけど、10年、15年、月日が経って、この手の中の感触が少しずつ薄くなっていく。

歩の声とか、歩のあのふわっとした髪の毛の匂いとか、そんなものがだんだん遠くなる。

そういう自分のことが情けないです。