その中には、ネズミ色の大きなビニール袋が置いてあって、その一部分に白い布がかけてある。

それを刑事さんが取りました。

その瞬間までずっと、「別の人でいて」って、私祈ってました。

でも、そこには別の人じゃなくて歩がいました。

顔の色が紫色になって、そこで眠ってました。

私、起こそうと思って、「歩ちゃん、起きな、歩ちゃん早く起きて、もう起きる時間なんじゃけん」って。

でも、呼んでも呼んでも歩は目を覚まさなくて。

首から下はビニールに入ってるから、抱きかかえるとか、手を触るとか何もできんで、ただただこう、ほっぺたを触った。