卒業後は大学への進学も決まっていた…奪われた歩さんの将来
警察署からの帰り道はもう前が見えなくなるぐらいの土砂降りでした。その雨の中を、お父さんが運転して2人で帰ってきた。
この雨は歩の怒りの雨。
歩が許すはずない。
犯人は絶対すぐ捕まるんだ。
そう思って、私の心の中はもう真っ黒く渦巻いてました。
もしこのときに目の前に犯人がいたら、私はもうほんとにもう何したか分かりません。
親バカですけど、歩は明るい子、優しい子です。でもほかの人から見たらね、ごく普通の女の子と思います。

お父さんっ子で、メールで毎日「お父さん迎えに来て」って来てました。
で、それが来たら、まあお父さん喜んで、ほいほい迎えに行きよった。
クリスマスのときなんかは、私たち宛てのクリスマスプレゼントのワイングラスが、起きたら居間のテーブルの上にあったり。
修学旅行の先からは「長生きしてね」って手紙が来たり。
甘えん坊なんですけど、とっても家族思いの歩のことが、私たちは大好きでした。
卒業後の進学先も、九州の熊本の大学の3年生に編入するっていうのがもう決まってまして、これから将来の夢に向かってスタートしていく、そんなときでした。
それなのに、歩は、看病するとか、お別れを言うとか、そんな間も全然なくて、朝出かけていったまんま、もう二度と帰ってきませんでした。















