去年3月、鳥取県米子市の県立総合療育センターで、入浴を終えた14歳の入所者を看護師がストレッチャーに移す際に転落させ、翌日に入所者が死亡した事故について、県は23日、検証結果をまとめた報告書を公表しました。
この事故は去年3月、県立総合療育センターで、14歳の入所者を入浴後に部屋へ戻す際、看護師の2人が入所者をストレッチャーに移そうとしましたが、ストレッチャーにストッパーがかかっておらず、入所者が床に転落して左大腿骨を骨折。そのまま施設内療養で様子を見ていましたが、翌日に死亡しました。
死亡した入所者は、筋ジストロフィーにより生活面で全介助が必要な状態でした。
この事故について、県の医療事故調査委員会が検証を行い、23日、その報告書を公表しました。
それによると、死因は骨折により骨髄の脂肪が血流に入り込み、肺の血管を詰まらせる「肺脂肪塞栓症」とみられるということです。
また、事故原因の環境的要因としては、▽看護職員は受け持ち児童の担当業務などを意識しながら入浴介助業務に従事しており、入浴介助業務に集中し専念できる体制が確保されていなかった▽ストレッチャーに移す際の看護師の立ち位置や機器の操作方法など、基本的安全行動の重要性が共有・徹底されていなかった▽児童の体重や障がい特性などに関する定期的なアセスメントの機会がなく、転落等のリスクがセンター内で認識されていなかった などが挙げられています。
一方、事故後の治療については、観察体制がより適切に強化されていれば早期の急性期病院への搬送につながった可能性が否定できないとし、病院との情報共有もできていなかったと指摘しています。
これらを受けセンターでは、入浴介助などのマニュアルや体制を見直し、職員の研修なども行って再発防止に努めていくとしています。
今回の件、県は過失を認め、遺族との和解に向けた協議を進めているということです。
平井知事は「報告書で示された指示にしたがい、尊い命を守ることができなかったことを重く受け止め、二度とこのような悲劇を繰り返すことがないよう、入浴介助体制の強化、急性期病院との連携拡充など、安心・安全な療育環境を整え、ご遺族の皆様にも誠意をもって対応してまいります」とコメントしています。















