朝晩が冷え込んでくると、鳥取県米子市内のこども園では、ある恒例行事が行われます。
それは巨大なゾウガメの引っ越し。カメラが密着しました。


「だいちくーーーん!」
園児たちが呼びかける先にいるのは、ずっしりとした岩のようにも見えますが…
アルダブラゾウガメの「だいちくん」26歳です。

「だいちくん」は14年前に、この園にやって来ました。
当時から体長1メートル、体重120キロありましたが、その後も年々大きくなっているそうです。

2008年のだいちくん


「だいちくん」の好物は、秋の味覚・サツマイモです。

薄井靖代キャスター
「食べてくれました。すごい!いっぱい食べてくれる」


だいちくんを販売した千葉県のアニマルリゾートの代表によると、アルダブラゾウガメは世界最大級のリクガメで、年間を通じて温暖なインド洋・セーシャル諸島のアルダブラ環礁に生息。
変温動物のため、屋外の寒いところに居続けると、体温が下がってしまうため、だいちくんは毎年この時期、園庭からヒーターなどがある部屋に引っ越ししているのです。

まずは先生方が、だいちくんをなでなで。なでられると足がスーッと伸びます。
動いてはくれますが、どうやらご機嫌ななめの様子。


先生がエサで誘導すると、ようやく小屋から出てきてくれました。


先生5人がかりでだいちくんを持ち上げて台車に移し、引っ越し先の小屋へと運びます。
10分ほどで引っ越しは完了しました。

かいけ心正こども園 飼育担当 荒松勇太さん
「毎年カメも大きくなっていまして、結構重くて運ぶのは大変です」


引っ越し先の小屋には、天井にこたつ用ヒーター、中にオイルヒーター、さらに床にはパネルヒーターも置かれていて、室温を20度に保っています。

子どもたちが大きくなって園に帰ってきても変わらず居続ける存在として愛されている「だいちくん」。
5月ごろ、暖かくなると、また園庭の小屋に引っ越しするそうです。