泰子さんが行方不明となってからおよそ1年半。勉さんは新たに、自身と同じような境遇で悩んでいる人たちとのコミュニティを作ろうと、ある活動を始めました。
「鳥取県の荒川と申します。初めまして。よろしくお願いします。」
認知症の当事者や家族などで作る団体「認知症の人と家族の会」のメンバーでもある勉さんは、全国にいる認知症行方不明者の家族やその支援者が、お互いに連絡を取れるコミュニティを作ろうと活動を始めました。
当事者同士が交流し、お互いの捜索を手伝うなど支援の輪を広げていくことが目的で、この日は、沖縄県にある認知症行方不明者家族の会のメンバーとオンラインで話し合い、協力を呼びかけました。

沖縄県認知症行方不明者家族の会 安慶名達也さん
「ご一緒にできればうれしい。意識共有をすることで、もっともっと他者理解につながっていって、認知症に対する当事者意識がもっと深まっていくのではないかと思います」
認知症の人と家族の会 荒川勉さん
「本当に感無量です。これからやりたいことを沖縄県の方の会でやっているということで、私にとってはもう教科書をいただいたような感じ。これをご縁に最終的に全国に広めていきたい」