買い物をしていると、警察官が駆け付けてきた
記者があれこれと商品を選び、レジに向かうと、警察官が駆け付けてきました。
警察官
「何のためにグーグルのカードを買いに来られました?」

警察官は、高額な電子マネーを購入する理由を調べます。
そして、特殊詐欺とは関係がないと判断すると、先ほど選んだ商品の会計のうち300円を警察官が支払います。

実はこれ、大田警察署が始めた特殊詐欺防止の取り組みなんです。
2022年、島根県内では、ある特殊詐欺が猛威を振るっています。
それが架空料金請求詐欺。うその支払い義務を口実にコンビニなどで電子マネーを購入させ、そのカード番号を聞き出すことで金をだまし取る特殊詐欺です。
今年、8月末までの島根県内の特殊詐欺被害額約4582万円のうち、8割の約3682万円を架空料金請求詐欺が占めています。
そこで大田警察署は7月から市内のコンビニ全10店と協力し、3万円以上の電子マネーを購入しようとした客がいた場合、必ず通報してもらい、詐欺の疑いがないか聞き取る取り組みを始めました。
そして、警察が到着するまでの間、きちんと待ってもらうため、いわば「警察のおごり」で300円分の買い物をしてもらうユニークなアイデアを採用しました。
全国で初めての取り組みということです。

ところでなぜ、「300円」なのでしょうか?仕掛け人に尋ねると…