小学校の統合で新しくできる鳥取県倉吉市の小学校の名前をめぐって、議論が起きています。
市民応募150件の人気断トツ1位だった名前ではなく、採用されたのは応募わずか1件の校名。
一体なぜなのか、市民の間でも疑問の声が上がっています。

鳥取県倉吉市。市内中心部にある成徳小学校と灘手小学校の2校が2023年度、統合することになり、このほど新しい学校名の候補が決まりました。
それが「倉吉市立至誠(しせい)小学校」です。

しかし今、この名前の決定をめぐり、ある議論が起きています。

倉吉市議会 大津昌克 議員
「大いに疑問に感じるんです。至誠という名前が市民にとってはあまり聞き慣れない。各地区の方々、市民の方々も打吹(うつぶき)小学校と応募したという声が多いんです」


こう話すのは市議会議員の大津さん。
9月、市議会で、新校名の選考過程が不透明だとして決定の取り下げを求めました。
一体何が起きているのでしょうか。

2校が統合してできる新しい学校名を決めるにあたり、統合準備委員会は4月、市民に学校名の案を募集しました。
20日間で341件、119種類の案が寄せられたということです。

ここから、準備委員会が2地区で2案ずつ、計4件を選び、さらにそこから1案ずつ、2案に絞りました。
その2案が「至誠(しせい)小学校」と「打吹(うつぶき)小学校」でした。

そして準備委員会の中での決選投票で決定したのが「至誠小学校」だったというわけです。


「至誠小」がトーナメントを勝ち抜いて優勝したようなかたちですが…

倉吉市議会 大津昌克 議員
「市議会が閉会中にこれを調査しようということで、議会が閉会している間に調査を2回行いました。教育委員会の事務局長が、打吹は150、至誠は1件、至誠は1件ですという説明をされたんです。それは多くの方がおかしいと思うでしょ」