新たなシステムが稼働です。
鳥取県は新型コロナ感染者の全数把握見直しに伴い、発生届の対象外となった人の対応に当たる「陽性者コンタクトセンター」の運用を2日から始めました。


記者 齊尾和之
「きょう全数把握見直しの運用開始となった鳥取県、その要となる陽性者コンタクトセンターの運用もきょうから始まりました」

陽性者コンタクトセンター スタッフ
「ありがとうございます。鳥取県陽性者コンタクトセンターでございます」

鳥取県では、医療機関で重症化リスクが低いと判断され、発生届の対象外となる感染者については、2日から「陽性者コンタクトセンター」でのサポート対応とし、速やかな療養生活の開始につなげます。

県によりますと、重症化リスクの低い人は全体の約8割だということで、センターの運用が始まることで、医療機関が行う感染者の情報把握・管理システム「HER-SYS」の入力作業や保健所の個別聞き取り作業の負担が軽減されます。

一方で、センターでの健康観察中に症状が悪化した場合には、確実に医療につなげる体制を維持します。

鳥取県 平井伸治知事
「陽性者の皆さまの安心につながったり、重症化しそうな人たちを防いでいくことにつなげればと思います」

全数把握の見直しは鳥取県を含め、4県が先行して開始しましたが、国は全国一律適用をする方針で、注目が集まっています。

島根県 丸山達也知事(1日 全国知事会)
「先行4県がどういったことを取り組まれているのか、どういうところで苦労されているのかというのを情報共有できるような機会を設けていただきたいのが要望の一点です」

コンタクトセンターでは「HER-SYS」を使って感染者の健康観察を行うということで、療養証明書についてはシステムを活用して発行することにしています。

こうした中、医療現場では…。

武本クリニック 武本祐院長
「こちらが新型コロナウイルス感染症と診断した方の新たな報告様式になります」

新たな陽性者報告書。
メールやFAXなどで全陽性者数を報告します。

武本クリニック 武本祐院長
「(これまでは)発生届1枚当たり5分程度はかかりますので、その人数がある程度減ることで少し業務が減るのかなという風には考えています」

この病院では、お盆明け以降、1日10人程度の発生届を約1時間かけて入力していましたが、8割ほど作業時間を短縮できる見込みです。

その一方で、発生届対象外の人が自身で登録するコンタクトセンターにはこんな懸念も…。

武本クリニック 武本祐院長
「熱が高かったりとか体調がかなり悪いという方も重症化リスクが低い方の中にも当然おられると思うので、そういった方がしっかりと確実に登録できるのかな、少し体調が悪いところだと何かミスが生じえないのかな、そのあたりが少し気がかり」

「誰一人として取り残さない体制」を目指す鳥取県。新システムに注目が集まります。