100円稼ぐのに6500円以上の費用が必要な区間も…。
JR木次線が存続に向け、厳しい状況にあることが改めて明らかになっています。
国の有識者会議が示した輸送密度1000人未満の線区は山陰両県にも複数存在していて、特に木次線は、全線で基準を下回っている大ピンチの状態です。

島根県雲南市にあるJR木次駅。
観光客がカメラやスマホを構える中、現れたのは、人気の観光トロッコ列車「奥出雲おろち号」です。


普段は週末中心の運行ですが、夏休み期間中は毎日走っていて、ツアーの乗客も加わり、連日ほぼ満員といいます。

観光客は
「来年、おろち号がなくなるっていう風に聞いてまして、それで乗っといた方が良いかなと思って。子どもが好きなんで、ちょっと連れて来ようかなと」
「京都から来ました。来年なくなるんで。あんまりこういう電車ってもう走ってないと思うんで、楽しみでしたね」

観光列車「奥出雲おろち号」が人気を集める一方、木次線は沿線の人たちの通勤通学などの足でもあります。

列車通学の高校生
「バスはちょっと苦手で、電車の方が乗りやすいっていうのがあるので」

松江駅へ直通できる朝の列車には、夏休み中でも多くの高校生らが乗り込んでいました。


通勤通学輸送は大量定時輸送が得意な鉄道の特性が発揮される部分と言え、バスなどで単純に代替できるのか難しい状況が見て取れます。