これからさらに暑くなる夏本番に入りますが、夏場に特有な火災に注意が必要です。特に気を付けなければいけないのが、身近にあるスマートフォンなどの電子機器に搭載されている『リチウムイオン電池』です。

これは新潟市消防局が行ったリチウムイオン電池を使った実験の様子です。リチウムイオン電池はスマートフォンやモバイルバッテリーなど、今や生活には欠かせない電子機器の内部に搭載されています。ただ、熱や衝撃に弱いことから暑くなる夏場は扱いに特に注意が必要です。

リチウムイオンバッテリーの火災に対する印象を街の人に聞いてみると…

【学生(10代)】
「分からないですね。あまりイメージわかないです。僕もイメージわかないです」

【会社員(20代)】
「日光が当たっているところには電子機器を置かないとか、そういう対策は一応しています」

新潟県消防課によりますと、7月から9月の夏場に起きた過去5年間の火災について原因を調べたところ、最も多かったのが『こんろ』で、2位がエアコンや扇風機などの『電気装置』によるもの、4位がモバイルバッテリーなどの『電子機器』によるものでした。

突然爆発する小型扇風機。これは製品評価技術基盤機構(NITE)が実験した映像。原因はリチウムイオン電池です。

【NITE製品安全広報課 山崎卓矢課長】「内部のバッテリーに強い衝撃が加わってしまいますと、やはり電池ですのでプラス極とマイナス極がセパレートした構造にはなっているんですけども、内部で破壊が進んで、プラス極とマイナス極がくっついてしまうようなことがありますとやはりショートが起きて発火、破裂に至ることがあります」

また真夏の車内などにスマートフォンやモバイルバッテリーを放置することも非常に危険だといいます。

【NITE製品安全広報課 山崎卓矢課長】
「特に真夏の自動車の中とか、海岸の砂浜の上とか、高温になるようなところに放置してしまいますと、例えば自動車の中ですと、70度を超えるような温度になりますので、そういったときに不具合が起きて、発火・破裂にいたることがあります」

身近に持ち歩くリチウムイオン電池。
もし、発火してしまったらどうすればいいのか…

【NITE製品安全広報課 山崎卓矢課長】
「周りに可燃物があった場合にはそこから遠ざけていただくと、もし可能であれば水をはったバケツに電池ごと入れていただくという対処が必要になります」

扱い方によっては火災につながるという認識を持ち、少しでも異常を感じたら使用をやめるよう心掛けましょう。