果たして『マイナ保険証』運用の実態は…?
4月から医療機関での窓口負担額が変わりました。
マイナンバーカードと健康保険証とを紐づけた『マイナ保険証』の有無で料金が違うというのです。マイナ保険証での窓口料金は据え置かれた一方で、従来の保険証では一律6円上がり、初診の場合には3倍の料金が掛かります。

マイナンバーカードを保険証の代わりに…と、全ての医療機関に対し政府は、「マイナ保険証読み取り機器」の導入を4月から原則義務化しました。

今年2月に専用機器を導入した新潟市中央区の『古町ルフル消化器内科クリニック』でも、本格的な運用が始まっていました。

【記者リポート】
「こちらの機器でマイナンバーカードをかざすと、顔認証などが求められ、本人確認が完了…。これ1枚で保険証の役割をまかなえるといいます」

が…、取材をしている間にこれを使った方はいらっしゃいませんでした。
【古町ルフル消化器内科クリニック 鈴木東院長】
「使っている人は1割いないと思います。だいたい5%くらいですかね」
国では、医療機関の事務作業の負担が減ることも期待していますが、こちらのクリニックでは入力作業が事務負担に占める割合がもともと少ないため、導入の効果は実感できていないといいます。
一方で、『マイナ保険証』での薬の使用状況や特定健診の結果開示が将来的に実施されたとすれば、診察がスムーズになる可能性はあると鈴木院長は考えています。

【古町ルフル消化器内科クリニック 鈴木東院長】「なかなかご本人に聞いても病歴が分からないことが多いですので、やるならば全情報をのっけていただけるのが一番いいと思います」

従来の保険証を使用した場合には窓口負担が増額することについては、政府がマイナンバーカード取得を促進させるためとも言われます。

なお、マイナンバーカードを保険証として使えるようにするためには、カードを受け取った後に、ホームページなどでの再度の申し込み手続きが必要です。