強烈な寒波に襲われた新潟各地では水道管からの漏水が多発し、新潟市では計画断水が一時検討されました。
最終的に断水は回避されましたが、今後の漏水を防ぐために新潟市では、空き家を対象とした調査を行っています。

10年に一度と言われる強烈な寒波により、新潟県内各地で水道管が凍結して破裂。そこからの漏水により、水道水の使用量が増加しました。
給水が追いつかなくなる恐れがあるとして新潟市では、市内のおよそ2万5000戸を対象に28日夜からの29日朝までの一時的な断水を計画しましたが、最終的には水量を確保できる見込みが立ったため、実施予定の当日に断水は回避されました。

一時的な水不足になった一つの原因とみているのが“空き家”です。
誰にも気づかれないまま漏水が続いていないかどうか、普段水道を使っていない空き家や施設などの漏水調査を、28日から新潟市は始めています。

新潟市から依頼を受けた業者が空き家などを回り漏水をチェックしますが、降り積もった雪の中から止水栓を見つけ出すのは一苦労。水の供給を止める『止水栓』を雪の中に長い棒を突っ込んで一つ一つ探していかなければなりません。


【本田工業 簔口篤工事課長】「敷地が広いと、すごく大変」


そこで活躍するのがこの探知機。

「ピピピピピ…」
「ここ掘って!」

止水栓の脇の水道メーターにあらかじめ取り付けられた“マーカー”を検知して、音で知らせてくれます。
2018年の寒波を教訓に西蒲区と秋葉区、南区で導入しているシステムだそうです。


ただ、全ての水道メーターにマーカーが取り付けられているわけではありません。
どうしても見つけられない場合は、外の水道に器具を取り付けて、水道管の中の音を直接耳で聞いて、漏水がないかを確認します。


【本田工業 簔口篤工事課長】「凍結対策をすれば家の中の被害も起こることはないので、そうやることで危機はなんとか脱出できるかなと」


31日以降も、範囲を市内全域に広げて、6300戸あまりの空き家などを調査するということです。