人気の旅行ガイドブック『地球の歩き方 新潟 2026~2027』がこの春に出版され、話題を呼んでいます。そこに掲載され注目されているのが、今にも動き出しそうな迫力のあるライオンの像です。


ライオン像が置かれているのは上越市の旧 直江津銀行の建物、その名も「ライオン像のある館」です。
かつて、直江津地区で海運業を営んでいた高橋 達太が銀行の建物を取得した際に、この像を制作させました。

【上越市文化振興課 上村 薫係長】
「高橋達太自身の会社の鬼門封じのために、直江津の石材店にライオン像の制作を発注をかけたと聞いている。100年以上にわたって地域を見守り続けている彫刻」

制作費は当時で2000円。現在の価値に換算すると約800万円にもになります。

実は、こうしたライオン像は、新潟県柏崎市にも残されています。
【記者リポート】
「あ!ありました!雄々しく吠えているようなライオン像」
柏崎市松波の諏訪神社に鎮座する一対のライオン像。
全長約3メートルもの大きさで、迫力があります。

手掛けたのは柏崎市出身の彫刻師・小川 由廣。
1880年生まれで、明治から昭和初期にかけてライオンをはじめ多くの彫刻を残しました。
その作品に魅せられたのが、柏崎市在住のエッセイスト・春口 敏栄さんです。
【エッセイスト 春口 敏栄さん】
「こちらのライオンは非常にリアル。見ていただくとわかる。たてがみも立派だし、また足に浮かぶ筋肉、血管、産毛、非常に細かく掘ってある」

春口さんが市内を散歩中に神社にあるライオン像に気付き、同郷の彫刻師・小川 由廣につ いて調べ始めたとこ、同じようなライオン像が市内11か所にあることを突き止めました。
小川には、特別な受賞歴はありません。しかし「無冠の帝王」として埋もれさせるには余りにもったいないと、春口さんは自費で本も出版しました。

この諏訪神社のライオン像は当時、厄年の人が奉納したそうです。
【エッセイスト 春口 敏栄さん】
「ライオンは狛犬のもとになっているものなので、原点に返ったライオンをここに置きたいと思ったのではないか。神社の入口にライオン像を置くという発想は小川さんが普通では満足できない性格ゆえの作品だと思う」

3月に発売された旅行ガイドブック『地球の歩き方』新潟版にも、柏崎市の見どころの一つとして掲載されています。
【エッセイスト 春口 敏栄さん】
「市外・県外から来られる方が『柏崎ってライオン像がある町だよね』と思ってもらえるような柏崎のシンボルとして後世に残したい」
柏崎市に眠っていたライオン像。
時が経った今、再び光が当たり始めています。










