新潟県村上市の荒川堤防沿いにある「桜づつみ」をご存知でしょうか。
いま、満開から“桜吹雪”へと移り変わるこの時期、ある“特別な瞬間”を狙って多くの人がカメラを向けています。
日本海へと続く堤防沿いにおよそ4kmにわたって連なるこの桜並木は、地元の人々に愛される春の象徴です。

4月12日。桜づつみは、一番の見ごろを迎えていました。
桜の淡いピンクと空の青、そして、はるか向こうに見える雪をかぶった山々の白…。まるで一枚の絵画の中に入り込んだかのような景色が広がります。

実は荒川とJR羽越線が交差するこの地点は、満開の桜と列車を同時にカメラに収めることができる、知る人ぞ知る「穴場スポット」。地元の人や鉄道ファンの間では知られた場所ですが、一般的にはまだあまり知られていません。
この日、カメラが捉えたのは、鮮やかな瑠璃色の車体が目を引く「E653系 特急いなほ」。
桜と瑠璃色の車体が青空によく映えます。

「いなほ」には瑠璃色のほかにも、ハマナスをイメージしたピンクや、日本海の夕日をイメージしたカラーなど、バリエーション豊かな車両が運行されています。
1時間に1度ほど訪れるシャッターチャンス。
その一瞬を待つ時間もまた、この場所の魅力です。

撮影に訪れていた地元の人は、「朝来ても昼来ても、夕方来てもいい。毎日のように来ています。ここから見た景色がすごく良くて、毎年写真を撮って帰るんです」と、笑顔でその魅力を語りました。
桜は現在、少しずつ散り始めていますが、楽しみはまだ終わりません。
運が良ければ、舞い散る「桜吹雪」の中を颯爽と駆け抜ける特急いなほという、幻想的なコラボレーションに出会えるかもしれません。

今だけの、そしてここだけの春の風景。
見頃は短く、まさに“今この瞬間”だけの特別な景色です。
(2026年4月12日撮影)













