新潟市内の障害者支援施設で職員が利用者に虐待行為を繰り返していたことが27日に分かりました。
3年間で8件の虐待があったという事ですが、施設から市への通報が遅れただけではなく、さらには市の公表も遅れていました。

虐待行為が確認されたのは、新潟市中央区の障害者支援施設『明生園』です。
新潟市によりますと、2022年度から2024年度までの3年間で4人の職員が8件の虐待を行っていました。
2022年には、目を閉じていた利用者に対して水を飲ませようと無理やり起こしたところ、起きなかったために頭を叩いたということです。
また2023年には、利用者が送迎バスに乗る際に消毒用スプレーを体や顔に吹きかけるなど3件の虐待行為があったほか、2024年には、移動しようとした利用者を壁に押し付けたり、掲示物をいじっていた利用者の首元をつかんで引っ張ったりするなど、4件の虐待行為があったということです。

施設は最初の虐待確認後に新潟市へ報告をしていませんでしたが、1年4か月後の内部通報で発覚。その後も市への報告は遅れていて、虐待の通報に対する認識が不足していたとしています。

一方で新潟市も、事案を把握した際は速やかに公表する必要があったにもかかわらず、1年半以上も公表していませんでした。
新潟市は、公表の遅れについて「隠ぺいの意図はなかった。内部での報告ができていなかった」としています。
新潟市は26日に臨時保護者説明会を開催し、虐待防止のための研修などの再発防止策を説明したということです。