北朝鮮による拉致被害者・横田めぐみさんの父 滋さんが亡くなって5年。

滋さんの命日を2日後に控えた6月3日。
自宅でいつも話しかけているという滋さんの写真を隣に置き、横田めぐみさんの母 早紀江さん(89歳)は神奈川県川崎市で取材に応じました。

「私も 会えないかもしれない…」

いまだ解決しない“余りに長い年月”にこんな言葉を漏らした早紀江さん(89歳)は、滋さんが大切に持ち続けた特別な『くし』を私たちに見せてくれました。

「もうポロポロになっていますけど…」
「どこにでもあるくしですけどね、これをお父さんが大事にしていましたので」

新潟市で、下校中の横田めぐみさんが北朝鮮に拉致されたのは1977年11月15日。
その前日は、滋さんの45歳の誕生日でした。

当時中学校1年生だった横田めぐみさんは、食事どきに『おめでとうございます』と、父・滋さんに『くし』をプレゼントしていたのです。