青森県立中央病院と青森市民病院を統合した新病院について整備する場所の検討が始まりました。これまで候補に検討されてきた公有地3か所を軸に議論します。

20日夕方に始まった1回目の検討会議では有識者や医療関係者など10人が委員に選ばれました。老朽化と人材不足という共通の課題を抱える県病と市民病院を統合して県と市が共同経営する新病院は、これまで検討されてきた県総合運動公園、青い森セントラルパーク、県病の敷地とその周辺、あわせて3か所の公有地はいずれも災害リスクがあり、整備場所の見直しが決まっています。

会議の中で、現状のままでは交通アクセスに課題があるとの意見が出されました。

県不動産鑑定士協会 最上伸子監事
「いまの候補地それぞれいいところも悪いところもあるでしょうけど、交通アクセスから考えるとどの候補地もぜい弱ではないかなと私の考えです」

また、ドクターヘリの騒音を指摘する意見も。

青森市医師会 北畠滋郎会長
「(ドクターヘリは)1日に10回くらい飛びます。2、3回ということはない。市街地になると騒音とか危険性の問題が出てくる。新しい病院を作る際は、その辺のことも大きな要因になる」

宮下宗一郎知事は9月に統合新病院の規模や場所など全面的な見直しを表明し、整備場所については、まちづくりの観点から青森市が主体的に議論するよう西秀記市長に求めています。会議では、これまで検討された3つの候補地を軸として郊外にある開発が可能な民有地も参考として議論することで一致しました。

青森公立大学准教授 足達健夫座長
「市街地の外側のエリアを対象として、他の3つと同じようにいい点がある、不利な点があると参考までに検討する位置づけになる」

青森市の検討会議は期限を設けず議論を続け、県と市の有識者会議に報告する予定です。