本来、子どもを守る立場の職員による虐待が2件確認されました。このうち1件は家庭で暮らせなくなった子どもが生活するファミリーホームで2023年春頃から身体的虐待などが常態化していたということです。

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県立はまなす医療療育センター 盛島利文園長
「被害にあわれました入所児童および保護者に心よりお詫び申し上げます」

虐待があったのは県内で唯一の医療型障害児入所施設の県立はまなす医療療育センターです。

この施設では2023年2月、女性看護師が10代の男性入所者に対して他に複数の入所者がいる前で友人の有無を質問したり過去の交友関係に関する発言をしたりしたということです。県はこれを心理的虐待と認定しています。

看護師は入所者が施設を退所するための手続きをする中で言い争いになり「感情的になって行き過ぎた部分があったが、虐待のつもりはなかった」などと話しているということです。看護師の処分は今後、検討されます。

また、県は家庭で暮らせなくなった子どもが生活するファミリーホームでも虐待があったと発表しました。ファミリーホームでは児童2人が泣いてパニックになった際、管理者に呼ばれた別の児童が2人を叩いたり、外へ連れ出そうとしたりする行為が確認されました。県は児童2人が叩かれたことによる身体的虐待と管理者がこの行為を黙認したネグレクトと認定しました。

管理者は「直接、自分が手を出してはいけないので、叩いた児童は助けようとしてやってくれたのではないか」という趣旨の話をしているということです。

県によりますと、この行為は2023年春頃から常態化していて管理者は県の里親名簿からの抹消が検討されています。