青森県は31日、独自に設けた新型コロナの注意報を初めて発表しました。青森県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は現在の感染状況について「これまでで最大級の波が来ている可能性がある」として、注意を呼びかけています。
八戸市のはちのへファミリークリニックでは、現在は発熱外来で1日10人前後検査をしていて、多いときは約7割の新型コロナ感染を確認しているといいます。

※はちのへファミリークリニック 小倉和也院長
「軽いのどの症状とか、軽い風邪症状。そういったもので検査すると陽性になる方が非常に多い。感染力が強くなっている。1人が陽性になると家族も続けて陽性になる傾向がさらに強まっている」

青森県によりますと、新型コロナの感染者数は8月27日までの1週間で県内60の医療機関から1878人の報告があり、前の週から322人増えました。
県全体の1医療機関あたりの感染者数は31.3人で、県は基準となる30人を超えたため、初めて注意報を発表しました。
保健所管内別では、五所川原が最も多く37.86人、次いで上十三・下北などとなっています。
この感染拡大の要因とされているのが、新たな変異株EG.5=通称エリスです。重症化リスクは低いものの感染力が強いとされていて、青森県感染症対策コーディネーターの大西基喜医師は、8月の陽性者のほとんどがエリス株の感染だといいます。

※青森県感染症対策コーディネーター 大西基喜医師
「完全な統計ではないので正確なことは言えないのですが、最大級の波が来ている」

感染拡大に伴い、新型コロナの入院患者は増え続け、現在は297人となっていますが、まだ注意報の基準を下回っています。
※大西医師
「注意報・警報は医療のひっ迫のほうが考え方としてはメインになっている。(現在の)入院の数は一番多い時に比べるとまだ半分程度。そういう意味では注意報で良いのかなと」
東北の新型コロナ感染状況です。1医療機関あたりの感染者数は岩手が最も多く31.71人、次いで青森、秋田、福島、宮城、山形となっていて、秋田以外すべての県で前の週を上回っています。
青森県は手洗いや換気、場面に応じたマスクの着用など感染防止対策を呼びかけています。













