青森県三沢市の三沢基地周辺の一部地区で続いている航空機による騒音について住民の移転の基準値を超えていたことから、国は4月以降本格的な調査に着手することを明らかにしました。

自衛隊とアメリカ軍の三沢基地に隣接する岡三沢5丁目と6丁目は、これまで航空機の騒音による影響の大きさで分けられる区域のうち「第一種区域」に指定されていて住民の移転などの対象になっていませんでした。しかし三沢基地に配備される航空機の機種などが更新され騒音状況も変化していて、これまで国が行った調査では移転の基準を上回る数値が測定されました。こうした状況から三沢市は住民の集団移転を国に求めてきました。

※三沢市 小桧山吉紀 市長
「令和5年度から騒音調査を実施する旨のご説明をいただき、ようやく一歩前進したと感じています。騒音調査の結果により移転対象区域等が指定されることから、調査の動向を注視して参りたいと考えております」

長年、基地の騒音に悩まされてきた地区の住民も本格的な調査の着手が決まったことに期待を寄せています。

※岡三沢6丁目町内会 小泉愃司(こいずみ・けんじ)会長
「このようにいま飛行機が飛んでいますけども、うるさくて住めるようなまちではないですよ。みんな困っているわけです。なるべく早く移転などを進めてもらわないと。本当にみんな困っている」

調査は2023年度から2年かけて行なう予定で、国はその結果を踏まえて区域の見直しや集団移転の可否について判断する方針です。