北海道・知床半島沖で起きた観光船の事故を受け、青森県内の旅客事業者を対象にした安全点検が始まりました。観光客だけでなく県内では日常で利用する人も多いためその安全確認が急がれます。
26日朝、青森県外ヶ浜町蟹田と同県むつ市・脇野沢を結ぶ240人乗りのカーフェリーに船舶検査官4人が乗り込みました。東北運輸局青森運輸支局と青森海上保安部が急きょ実施した旅客船の安全総点検です。
4月23日、北海道の知床半島沖で観光船が遭難した事故では、波が高く風が強い中、出航したとの指摘もあり、事業者の安全管理体制が焦点となっています。
青森県内の航路は日常で利用する人も多いだけに今回の事故を受け不安を感じる利用客もいます。
※乗客
「怖いですね。心配できのう夜に船を見に来ました」
検査では、風速や波の高さの運航規定のほか、救命胴衣などの設備の状態を確認し、いずれも不備はなかったということです。
一方、むつ市では市が所有する観光船の安全点検が行われました。北海道で事故を起こした船と同じ19トンクラスで、船長のほか市職員も立ち会い、不測の事態も想定した点検が行われました。
※夢の平成号 中村秀則船長
「事故のない判断をして3メートル、4メートルも波があれば(海に)出たことはない。 客がいても中止にしている」
※国土交通省 花光政和船舶検査官
「子どもさん向けの救命胴衣もありますので見越して船のほうで用意していて特に問題点は見つからなかったので引き続き安全運航を心掛けていただきたい」」
青森県内の旅客事業者は不定期航路も含め9社で、28日まですべての立ち入り検査を終える見込みです。