今シーズンの“豪雪”により、青森県鰺ヶ沢町にある旧陸軍の兵舎が倒壊していたことがわかりました。明治時代から110年以上の歴史を持つ貴重な戦争遺構でした。

鰺ヶ沢町鳴沢地区で明治末期の1912年頃に建てられた旧陸軍の兵舎。当時あった兵舎12棟のうち、この九号兵舎だけ残っていましたが、その歴史が途絶えました。

原因は今シーズンの“豪雪”です。
1月27日頃、雪の重みで倒壊しているのが見つかりました。

この九号兵舎は戦後、旧東鳴沢中学校の校舎として使われ、地域の子どもたちが巣立つのを見守ってきました。閉校前の最後の卒業生、碇谷悟さんは…。

兵舎から転用した中学校の卒業生 碇谷 悟さん(82)
「去年の秋から、いつ倒れてもいいような状態になっていた。いままでよくがんばって使わせてくれたと感謝の気持ちです」

兵舎が伝えていたのは、北東北では最大規模とされる旧陸軍の山田野演習場の歴史です。

鰺ヶ沢町は、これまでに現地調査をしながら明治時代から残る戦争遺構として保存・活用をしてきました。

鰺ヶ沢町教育委員会 学芸員 中田書矢さん
「象徴する建物でしたが、建物が失われたからといって、ここの歴史が途絶えるわけではない。これまでも続けてきたように、調査の記録を通じて歴史を継承する。そういった取り組みは今後も続けていきたい」

鰺ヶ沢町は、他にも残る遺構とあわせて兵舎のことを紹介し、山田野演習場の歴史を語り継いでいきたいとしています。

【写真を見る】“豪雪”により消失の戦争遺構

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