概要は…

3日に詐欺未遂の疑いで逮捕されたのは、台湾籍で住居・職業不詳のズォン リーチェン容疑者(25)です。

警察によりますと、10月15日ごろ~11月3日までの間、警察官や検察官を名乗ったズォン容疑者の共謀者らが県内に住む70代の男性に電話をかけ、「口座がマネーロンダリングに使われている」「現金を金(きん)にかえましょう」などと伝えました。

その上で、「金融庁の調査員が預かりに行く」とし、金塊を男性の自宅付近の屋外に置くよう指示しました。

なぜ『現金』を『金』にかえるよう指示したのでしょうか?

こちらは男性が買わされた時価約1300万円相当の金塊の画像です。特徴は、大きさがわずか数cmであるということです。実は、現金を金にかえさせる詐欺事件は全国で相次いでいます。

警察は、容疑者らが運びやするために指示したとみています。

男性は金塊を買ったあと、高価な物の受け渡しに不安になり、11月1日に警察へ届け出ました。

そして、そのまま“だまされたふり作戦”がはじまりました。
2日後の3日午前9時ごろ、現場近くに警察官が待機し、金塊を持ち去ろうとしたズォン容疑者を、その場で逮捕しました。

警察の調べに対し、ズォン容疑者は容疑を否認していて、「頼まれて荷物を取りに来た。荷物の中身は知らない」と供述しています。

警察はズォン容疑者がいわゆる“受け子”とみていて、ほかにも指示役や電話をかける“かけ子”などがいる組織的な犯行とみて捜査しています。